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6月3日、Gの下の娘のオタワ大学の人文学部卒業式。ステージには学長で元総督のミカエルジャンが、そして自由党政権時代のアレンロックが座る。卒業生一人ひとりの名前が呼ばれて、壇上に上がり、一人一人の学生と握手、そして言葉をかわす。卒業式の日程は学部から大学院まで4日間で毎日午前、午後、夕方と3セッション。卒業シーズンはなにかと忙しい。
卒業生目録をみると、かなりの選択肢があるようで、二つ学科を選考したり、3年のプログラムや4年のプログラム、また、ハイレベルのコースの履修を要求されるカテゴリーもある。Gの娘は政治と哲学のハイレベルコースを修了した。でも、その後の進路は定まらず、大学院へ進むという希望をいつもほのめかしながら、秋から専門学校で実践的な技術を身につけるという。ということで、学期の始まる9月までアルバイトをするつもりでいるけれど、これも簡単ではないのよね。
オタワの国立アートセンターに集まった卒業生達の何割が仕事をみつけているのだろう、、、。というのも、全国紙に特ダネ記事を書いていた知り合いの20代後半の娘が、彼女の仲間のジャーナリスト達とともにこの5月に解雇された。彼女の場合、学部は理系専攻、大学院はジャーナリズム。大学院時代から、大学新聞やや小雑誌に記事を書いていた。卒業後、カナダ全国紙でのインターネット記事担当の半年間契約を得る。そして、その後、正規社員で東部の地方新聞会社に雇われる。さらに次のステップアップのごとく、この1月に、カナダのメジャーなニュース通信社に移ったばかりで、なんなく5月に解雇。彼女の母親は、いったいこの優秀な若者達はどうするのだろうと憂いていた。ジャーナリストとして食べていけないのであれば、キャリアの転換を余儀なくされる。
いったい、どんな学生が就職できているのか、、と回りを見る。最近の大学教育は就職に有利にということで、ビジネス学科を取る学生が多い。また、他の学部とのダブル学科専攻。4年間に得るビジネス学科での知識なんて、短期的な視点に立ったものと思われるけれど、雇用者側への受けは大いにいい。そして、コーププログラムという各学期ごとに4ヶ月間、会社で働くことが要求されるプログラム。これは、職歴にも反映するので、就職には大いに有利である。学生にとっては休みがなく、きついプログラムだけど、お給料がもらえるので、それを学費に当てる学生もいる。結局、人文学系専攻だけだと、やはり就職には弱いということか、、、。