Wednesday, March 30, 2016

「靴の話」大岡昇平を読む

2016年3月30日  先週末はイースター。友人の別荘とGの長女を訪ねる。出発した24日は霙から大雪になり、その夜はこの冬最後と思われる大吹雪。

語注、解説、鑑賞、年譜が、戦争体験を理解するのに大いに役立った。こんな話を書くことのできる戦争体験小説家はもういないのでしょうね。となると、過去の作品を読むしかないということか。。裏表紙に、戦争の中での個人とは何か。戦場における人間の可能性を問う、、と書かれている。アメリカ兵を目前にして射たなかったのはなぜかという心理描写、そして若い衛生兵が殺される「襲撃」、,うぅぅぅ~、ここまで自分を追いつめるか、、ここまで書くのか。。。

「捉まるまで」を読んでいると、並行して読んでいる「ロビンソンクルーソー」の話題がでてきた。脱出計画をSと練っているときで、ロビンソンクルーソーの孤島でのサバイバル体験に当てはめたようだ。解説によると、1919年、大岡昇平が10歳の時に原因不明の高熱で入院し、その入院中に乱読したものと一つとある。

友人の別荘にて。新雪の足跡 
札幌に住む友人のいうスノーエンジェルというものを新雪でやってみた



Friday, March 18, 2016

西加奈子、マークトウェイン、梨木香歩を読む

先週は17度まで気温があがり、雪が消える。終末の最低気温は氷点下だけど最高気温は9度まで上がる予報。記録的な暖冬

「ふくわらい」、「サラバ!」、「トムソーヤーの冒険」、そして「冬虫夏草」を読む。

やっぱり梨木香歩はいいな~。語彙が豊かで文章がきれい。読んでいると、自分の無知からか、いったいどこまでが本当に存在する話なんだろう、、と。物語にすいこまれて、滝の名前や植物の名前を検索してみた。そうしたら、みな存在するもの。鈴鹿山中の滝のあたりは、ちょっとした秘境となっているよう。今度行ってみたい!

「ふくわらい」のレスラーの話は、2008年のミッキーローク主演の映画「レスラー」に似ていたな。全ての登場人物がとても自意識過剰という印象。それが故に余計に人生を模索しているって感じがしたけど。。。そんなもんかな?話と文章は、ちょっとグロテスクで暴力的で、疲れた。。。ホテルニューハンプシャーの影響を受けているのは確かね。。エジプト時代の話が一番読んでいて心休まるところ。

「トムソーヤーの冒険」は、単語に苦戦し、辞書で調べながら読破。なんたってトムとハックの冒険による事件の成り行きが傑で、読んでいてわくわく。話の筋は子供向けかもしれないけれど、その時代背景が読み取れとっても興味深い。これはどういうこと?っと毎日のように質問する。

ということで、次は「ロビンソンクルーソー」と大岡昇平(なんて組み合わせ!)
図書館から借りてきたロビンソンクルーソーはフランクリンライブラリー出版の名作100選というハードカバーの本。イラストもオリジナルの木版をベースにしたものとある。


1719年初版の表紙の再生。ちょっとした話の概要がかかれている
拍子