Friday, August 22, 2008

ヴィッキー、クリスチーナ、バルセロナ:ウッディアレンの新作をみる

確か今年のカンヌ映画祭で上映され、ウッディアレンの最近の映画の中では一際評判のいい映画として紹介されている。

ニューヨークでの撮影からすっかり影をひそめ、ここのところはイングランドでの撮影。そして、今回はスペインバルセロナでの撮影である。北米の街、文化自体、ウッディアレンにとっては魅力のないものになっているように思う。 ずっと昔は女同士の友情は続かないがごとくのイメージがあったけれど、この映画ではとてもカジュアルな女同士の友情、愛情が映し出される。そして、これは私達女性にとって、とても身近なものと思われる。

一方、魅力的なスペイン男性に比べ、登場する北米男性がいかに退屈でつまらないか映し出される。これは、物質的なものでしか価値を図ることの出来ない北米文化の産物に他ならない。特に、高収入を得るがため全てビジネスに関連した科目を履修することが成功の秘訣とされているような高等教育。枠にとらわれることなく幅広く学問を自由に学び、人間としての理想と哲学を学ぶという永遠の課題が大幅に歪曲されている。実際最近入社の大学出は、殆どビジネス関連のコースを習得している。理系専攻(数学専攻、コンピューターサイエンス専攻とか)もビジネスコースとの組み合わせはかかせないよう。 優秀ではあるけれど、なんか物足りない。。。と思えるのは自分の年のせいか。。。

やっぱりウッディアレンの映画はおもしろい。今一評のここのところの彼の映画、マッチポイント、スクープ、メリンダメリンダも実は好きなのよね。

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