Thursday, September 25, 2008

メットオペラシーズン始まる:オープニングナイト 9月22日

HD上映もこれで3シーズン目を迎えるけれど、平日の夜のオープニングナイトの上映は今回が始めて。何度も言うようだけれど、「労働者の町」と称している地元の映画館でのオープニングナイト、はたして観客はどのくらい(少ない)だろうかと思いながら足を運んだ。やはり少ない。。。う~ん10人かな。。

レネーフレミングのソプラノは素晴らしい。演技も上手。メットオペラ125年の歴史で初のオープニングナイトを飾る女性となったということ。3つのオペラから各一幕ずつのパフォーマンス。それぞれのドレスは有名デザイナーの手によるもので、さながらファッションショー。最初のラトラヴィアータの赤ワイン色のドレスが豪華、最後のカプリチオのドレスは、シックだったけれど、ガウンの感じがいわゆるねんねこスタイルに見えて仕方ない。そしてガウンを脱いだ時、レネーフレミングの背中に一本の襟巻きの黒い毛がくっついていたのが気になった(最初役柄で刺青かしらと思ったくらい)。そして、ねんねこガウンをまた身にまとった時、裾が折れて畳み込まれた感じでの着こなしとなってしまった。もう、このデザイナーにオペラ衣装の仕事はこないかも。。。

舞台はレネーの一人舞台。テナーもバリトンもかなり良かったけれど影をひそめていた感じ。NYタイムズの批評もレネーの演技のみ絶賛。オープニングナイトということで、一つの通しオペラではなかったので、個人的にはちょっと盛り沢山かなという印象。まさしく、レネーフレミングのためのオープニングナイトプログラムだったように思える。通常、このオープニングナイトは、政治家の所信表明のようにメトロポリタンオペラの今シーズンの意気込みを表すのが慣わしらしい。つまり、革新的なオペラや演出方法をこのオープニングナイトにもってくる。そうした意味では、今回の伝統的な3つのオペラでのオープニングナイトは例年のものとは異なるそうだ。これも、メットオペラスターレネーフレミングの3年前からの約束を実行したもので、2年前に就任したメットのジェネラルマネージャーもそれを変更する意向はなかったらしい。

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