Wednesday, July 16, 2008

デンマーク映画、「バベットの晩餐会」を観る

1988年に外国映画部門でオスカーを獲得しているデンマーク映画。なんとも後味のいい映画だった。

人里離れた超保守的なクリスチャンコミュニティの中にフランスからバベットがやってきて年老いた姉妹とそのコミュニティに住む老人達にお料理を作る。そして記念すべき晩餐会はバベットの強い希望で本格的なフランス料理となる。老人達はもちこまれる食材を見て目を丸くし、地獄に落ちるのではないかと思うくらい。

超保守的な社会の中にも当然のことながら人間の断片的な醜さを垣間見る。バベットの最高の晩餐で、老人達は、再び愛を語り、美味しいワインから喜びを感じ、不満や中傷ではなく大きな心で人々を受け入れる。

話はとてもゆっくりと進行し、ストーリーの展開に激しいアップダウンは全くなく、おとぎ話か抒情詩のごとくたんたんと進む。とても繊細なタッチで微妙な描写。そして不思議な感動を与え、後味のいい映画となっている。

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