Tuesday, August 27, 2013

"A Theft", Saul Bellowを読む

半月の夜。雨。

ソールベローの短編。「泥棒」。14番目の作品だそう。ソールベローの小説は知的で格式が高く、かなり注意して読む必要があると思うのだけど、この作品は、単語も難しくなく、一気に読める本。

4回の結婚暦のあるニューヨークに住むキャリアウーマン、クララが、恋人(大統領の側近の一人ともなりそうなキャリアの男)に買ってもらったエメラルドの指環を2度なくす(そして2度とも戻ってくる)。指環を彼に買ってもらう、なくす、みつかる、またなくす、そして見つかる、という過程で、彼女の心の揺れを描き、彼女自身が真実を見出すといった話かなぁ~。こう書くと、かなり軽い話のようだけど、ソールベローの品のある洞察力、表現力は確かに終始感じられます。

そうね~、軽く言うと、ウッディアレンの映画の主人公アリスがキャリアウーマンになったような感じかな。ウッディーアレンがこの本をヒントにしてロマンティックコメディ映画にしたら、なんてちらと思ったけれど、ソールベローファンに怒られるかなぁ。

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