Saturday, July 28, 2007

Festival of the Sound(音の祭典)、グレングールドの思い出

7月28日、2時
お昼のコンサートはバロック。バッハのカンタータとバイオリン、オーボエのコンチェルト。

そして2時からグレングールドの最初のマネージャー、Walter Homburger 氏を招いてのインタビュー。ピアノの周りにヒーターをいくつももってきて気温を41度くらいまでに上げてレコーディングしたというグレングールドの寒がりで有名な話。オペラにも興味があり、ピアノで弾いてみては、周りの人に、曲名と作曲家をあててみてというナゾナゾが好きだったという話。また、交響曲で、それぞれの楽器の担当するメロディも正確に覚えていて、ピアノで弾いてみせていたとのこと。そして、なんの曲でしょう?ってやってたらしい。グレングールドがコンサートをやめて、レコーディングだけに専念すると決断したとき、マネージャーのホンバーガー氏は、そんなことしたらレコードだって売れないよと忠告し、大反対したらしい。そして、彼の心配をよそに大ヒット。その度に、グレングールドはホンバーガー氏に「なんで電話していると思う?」と、茶目っ気交じりで電話してきたという。西側諸国からの最初の演奏家ということでソビエトに行ったのが59年。モスクワ、そしてレニングラード。コンサートは、連日超満員で、宿泊先としていた大使館、領事館前には、連日グレングールドの演奏のニュースを聞いた人達の人だかり、館内は花束でいっぱいになっていたということを、まるで昨日のことのように話していた。

インタービューの途中、レニングラードでの演奏の録音が流れ、また、運営陣かつクラリネット演奏家としてこの祭典に参加しているJames Cambell が、カナダ国営放送の音楽番組で、まだ学生時代に競演したときのものが写しだされた、その時の緊張と興奮、そしてナゾナゾクイズを語ってくれた。

会場は、湖に面した部屋で、150人くらいいただろうか。殆どが退職老夫婦で、かつ音楽に造詣が深い様子の人々だった。インタビューが終わって、駐車場にいたところ、このホンバーガー氏が一人で会場からでてきて、自分で自分の車に乗り込み去っていった。我々も一路トロントへ。明日の土曜日はゴルフ大会である。

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